(注)今回のインタビューの対象者は「インターシップの推進に当たっての基本的考え方」(三省合意)の改正内容の適用前にインターンシップ等を経験しているため、本記等の「インターンシップ」はタイプ1、2を含む就業体験全般を示す言葉として使用しています。
目指す業界や企業について理解が深まるインターンシップ等の就業体験。
“就活の先輩”はどんな経験をしたのでしょうか?
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宮地咲萌さん
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- 就職先
- 公務員
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- 出身
- 高知県
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- 内定
- 4回生8月
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横山ふたばさん
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- 就職先
- 金融機関
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- 出身
- 宮崎県
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- 内定
- 4回生6月
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平井伶果さん
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- 就職先
- 公務員
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- 出身
- 島根県
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- 内定
- 4回生6月
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いつ、どんなインターンシップに参加しましたか?
私も3回生の夏休みです。
当初は県外での就職を考えていたので、「とにかく自分が知らないところに行ってみよう」
と県外の企業20社程度で1Daysインターンシップを経験。志望していた企画・営業をメイン
に、業界は限定せず色々な企業に行ってみました。
私は平井さん・横山さんほど参加していなくて、オンラインで5社に参加。
勉強のつもりで受けさせてもらいました。
実際にその場に行ったインターンシップは全て志望業界の1つであった
消防署から直接募集が出ていたもの。3回生の2月に滋賀で1日、4回生の夏
休みに松江で5日間。消防車に乗ったり、放水訓練などを体験しました。
実際に仕事の現場を見て、どう感じましたか?
面白かったです!
たくさんの人に出会え、意見を聞け、視野が広がったと感じます。
他県の学生とグループディスカッションの機会もあり、就活に関する
意見や価値観を自分の中に取り入れることもできました。
この春から勤める金融機関のインターンシップにも参加しました。
採用担当と意見を交わす時間もあり、「私はここに行きたい」と思えたのも良かったです。
インターンシップに行った企業は様子がある程度分かりますし、面接官の顔も知っている
ので、本番の入試試験の面接はお互いの意見のすり合わせをする感じでした。
職場の雰囲気や働いている方のやり取りなど、オンラインでは分からない
ことが見えました。公務員を目指しながらも業務は漠然としていたので、
島根県の県職員の仕事のイメージを掴めたのも収穫でした。多様な部署が
ある中で、人口減少対策を全体のスローガンとして掲げて各部署が取り組
んでいるのが見え、自分のやりたいことに結びつけることができました。
実際に働いている様子が見えると、自分の中で考え
がまとまりますよね。
平井さんの話にもつながるんですが、公開されている情報が
実際はどうなのか、現場に行くと分かるのもいいと思います。
例えばある企業が「当社は男女比が50%ずつです」と数字を出
しているとします。現場に行くと、本当に半々なのか、若い女
性はいるのか、営業や事務など部署によって男女比に偏りは
あるのか…。そんな実情が見えてくる。環境が自分に合うかど
うかも判断できると思います。
私は消防と警察のどちらかに進もうと考えていて、インターンシップの経験
から消防を選択肢から外しました。人の生死に関わる仕事であることを救急
隊の方からお聞きしたり、実際にハードな訓練を体験したり…。憧れだけで
は務まらない仕事だと身をもって理解し、もう一つの目標である少年補導職
員の方へ舵を切りました。
インターンシップで大変だったこと、苦労したことは?
時間のやりくりに苦労しました。
私は3回生で社会福祉士の資格を取ろうと決めていて、夏休みに実習も。
インターンシップを8月に詰め込み9月から実習に入るため、綿密な計画
を立てる必要がありました。交通費などお金の面も大変でした…。
公務員はインターンシップや説明会の回数が少なかったり、
市役所などはコロナ禍で何年も受け入れを中止していたり
…。情報を集めるのに苦労しました。うまく情報を探せていた
らもっと幅広い経験ができたかもしれません。
採用試験のギリギリまで消防を目指していたので、
警察関係のインターンシップに行きそびれました。
今振り返ると、経験しておきたかったですね。
その代わり、大学の先生の紹介で現職の県警の方とお話しする機会を
得ました。「非行少年の支援をしたい」と公言していたらご縁が繋がっ
たので、目標を口にするのは大事だと思います。
インターンシップで得られた収穫は?
自己分析ができたことです。実際に働く人たちの様子を見て、
たくさんの人と対話をして、「自分にこういうところがあった
のか」と知ることができ、方向性が定まりました。
横山さんと似ているんですが、私も自分の得意なこと、そうでないことを
理解できたのが良かったです。いろいろな仕事を体験することは学生のう
ちしかできません。社会を知るという意味ではすごく役に立ったかなと思
います。
就活に限らず今後も活かせることとして、チームで何かをする時は、人の失敗を
咎めるのではなくフォローすることが肝心なのだと学びました。
消防署でのインターンシップの時に私がミスをしてしまったり、体力の面で遅れ
をとったりしたとき、消防士の皆さんは励ますように声かけをしてくれました。
仕事をする上で、生きていく上でも大事なものを教えてもらったと感じています。
3回生の夏休み・冬休みに、民間企業の2Days,3Daysインターンシップ
(オンライン)に参加しました。
同じ年の12月には島根県庁で1カ月間の長期有償
インターンシップを経験しました。